2007/11/23 六合大槍セミナー IN 東京

指導:日本馬氏通備武術協会代表師範 小林正典老師

2007年11月23日に都内でおこなわれた六合大槍セミナーの模様を紹介します。

八極拳家がより強大な勁力を養うために取り入れてきた大槍術のノウハウを公開させていただきました!

小林正典老師は中国武術最高峰・馬賢達老師(最高段位9段)の高弟であり、日本で唯一馬老師から認められた通備武術を代表とする師範である。

正統な武術を修得していて日本で普及した功績が認められ、昨年には日本人で初めて中国国家体育運動委員会から高段位(5段)を授かられた。小林老師の活躍は昨年の夏に、新聞紙上(中国新聞)で紹介された。

その小林老師から名門馬家の六合大槍を習う。馬家の槍術は明代までさかのぼり、明代の将軍戚継光が著した「紀效新書」にも紹介されている。

六合大槍は、本来八極拳と同様、『武術の郷』と呼ばれている河北省滄州の回教徒の間で伝わっていたが、のちに漢民族の羅タン(田+童)に伝わっていった。その羅タン(田+童)から優れた達人が多く誕生し、李雲標、張景星、神槍・李書文、韓化臣、馬英図等これらの羅タン(田+童)で八極拳と六合大槍を修得した達人が世に出て、多く試合をし、実際にその強さを証明し、八極拳を中国全土に広めていくきっかけとなったのである。

突いてきた棍がシャッと音を立てて弾き飛ばされる!?

「?(ラン)」の技法で突いてきた棍を弾き飛ばし、中心線を取りながら下から手首を切り上げる技法である。

この動作は一連の動作であり、ドリルのように弾きながら螺旋の力で相手に向かって切り上げるのだ。

※大槍の練習では大杆子という大きな棍を使いますが、利便上南棍で使用したとのこと。

実戦の時は、必ず相手と対峙するのは言うまでもない。相手との間合い、そしてさらに相手と向かい合った時の中心線を取るのが重要となる。槍術の練習では特にそれが大切になる。ようするに相手の攻撃の力点の角度を自分から外して自分が中心をとりながら攻撃に転じたら良いわけである。

「そんなのができるのだろうか?」と思う人もおられるかもしれないが、そのちょっとした方法の原理さえわかれば、槍術だけでなく、他の武器、拳法にも応用させ活かすことができ、例えば強打の攻撃でも、鋭利なナイフで襲われても、自分に向かってくる力点方向を利用し外しさえすれば、相手の攻撃を無力化させ反撃をすることができるのだ。それを成功させるには身法や手法、歩法等沢山方法がある。少し話題がそれてしまうが、これが応用できたら、頭上から棒を振り下ろして来た場合でも、敵を前のめりに崩して制御することができる。これは正統に武術を修得した老師から指導を受けて明快にこういった原理を知ることにより理解することが可能となるのだ。

日本の中国武術ではまだフルコンスタイルで戦う相手とどう戦えばいいのか?と対策をあれこれ悩んでいる愛好家がまだ多と聞くが、このアップライトに構えた相手の攻撃できる方向を自分から外すようにして中心をとって攻撃すれば(ここでは詳しい内容は述べない)、相手が左右に両手を開いて構えてくれた分難なく対応ができるのである。

よって通備門の実戦技術ではこのような技術も備わっており、重視する。

意拳などといった門派は"用意不用力"を重視するが、通備門の実戦練習では神経の反応による本能を磨く練習を重視するのだ!!

皆さんで「扎(ザー)」をおこなう。

正統な馬氏通備武術を伝授する!

武術を習うのは、老若男女とか、体力とか、学歴などは関係ない。正統な武術を身につけている師と習う門下生の熱意による協力関係により上達できるというシンプルな法則といってもよいだろう。

さて、今回指導をされた小林老師は、馬賢達老師から伝授を受けた武術を不断なく教えておられる。

かつて師・馬賢達老師が弟子の小林老師に指導されたように、老若男女を問わず、教えを請いに来た人たちに分け隔てなく指導され、身につけてもらっている。普通、日本古武術でもそうであるが、入門したばかりの人が師から直接指導を受けることができるのはほとんどまれである。

小林老師が指導をされてしばらく門下生が練習していくと、今まで武術を習ったことがない人でさえ、「こういうことだったのですか」と驚き、日本ではなかなか得られない知識さえ頭だけでなく体で体得できるようなシステムになっている。それが長年中国で修行され、中国武術最高峰の地位であられる馬賢達老師から日本で初めて師範として任命さるまでこられた小林老師ならではの指導カリキュラムだと思えてくるものである。

「いままで中国武術を練習して強くなれるとは思っていなかったが、こちらの門を叩いてから、だんだんと強くなってきてるのがわかる」「ひとつひとつ説明しながら見てくださるので、正しい動きが分かり、次回の練習の時には、また同じことを繰り返し疑問に思ってしまうことはない」などの喜びの声をいただいている。

どう指導されているのか、門下生のみなさんはどのように練習をされているのか、実際見ないとわからないものではあるが。私、門下生のひとりが見た限りでは、自分で上達したくて練習しているつもりでも、ほとんどの人がついその思いとまったく関係のない動きになってしまったりもするのである。

失敗はひとつのデーターだから諦める必要はない

小林老師は指導されながらも、原理を説明されてから、門下生一人一人になぜこうなるかを自問させる。練習をしながら、熟考して答えを導き出すようにしていく。

みんな練習のレベルと目的が違うわけだから、自分のテーマを設け、自分自身でどうするべきか考えるようにする。それは技術面だけでなく、散手練習など組手の時は特に戦術面なことも、門下生で解決していくようにしていく。

日本では、中国の伝統武術は口訣だとか秘伝を持ち上げたりして、あくまで師の一方的な主導で練習していくのが、重要だとばかり思われがちであるが、どんな秘訣を言われ伝授されたも、習った者が実践していき、身につかないと何ら意味がなく、自分のものにはできない。そこが日本の中国武術学習者が陥りやすい問題ではないだろうか?

打ちながら、素早く考える。効果的に。時間を無駄にして、同じミスを繰り返さないために。保守的だと言われる中国の伝統武術の指導体系では革新といってよいだろう。

小林老師からは、武術について考えることを学ぶことができる。何が正しいのか。正しく動きが理解できるようになったら、ただ言われたことを真似するばかりではなく、何が向上するのに大事であるか考えること。そのまま言われたことを真似ても、それは初心者に許されることであって、高い境地にいくには、それだけでは決して本物にはなれないと。小林老師から指導を受けて、そうだと確信させられる。

練習に通っている同輩の中には、武術を極めたい人、趣味として通われている人、護身として身につけたい人以外に、小林老師の武芸観を慕って、ひとりでも多くの人に本物の中国武術を知ってもらいたいと、馬氏通備武術を普及している人たちが、まだ多くはないが、志をもって全国にいる。

今、私の周りには、武術が好きな仲間が集まってきている。

こういう環境を提供してくださる小林老師、いつも一緒に歩んでくれる仲間に感謝を表したい。

最近では、東京だけでなく地方でも、武術や護身、健康を目的として多くの人が門を叩いて習われている。

それに通備武術独自の「呑吐伸縮」や「起伏ネイ(才+寧)転」などの身法運動によりダイエット効果や健康効果もあるという女性門下生の声も最近出てきているので、女性の方も男性に負けずに練習に励まれているとのこと。

セミナーの前に、小林老師は「もし武術の伝承が書籍などで書かれているように本当にとても厳格であったならば、馬鳳図や馬英図、張景星、神槍・李書文といった名人たちはどこからどうやって武術を修得してきたのだろうか?現在では核兵器でも作れる時代です。どんな修行した達人であっても拳だけでまともにやっても拳銃には敵わない。それなのにいたずらに秘伝だとか持ち上げるのは良くないし、秘伝だと持ち上げてよいかのように、私たちは昔のような保守制度のままで武術をやりながら芸を売りつけるような行為は決して良くありません」

「武術の練習することにより、正しい人間に近づいていきます。そういう練習をしないといけません。武術の練習は汗をかくし、辛いこともあるし、痛い思いもすることもあることもあるでしょう。そういう経験することが上達につながり、大きな心を持てて、明るい人間になるのではないでしょうか」と語られた。

話の途中で鉄砂掌の話になったので、ついでに鉄砂掌について小林老師に聞いてみると、「鉄砂掌といった練功法は、功成れば確かに瓦を割るぐらいはできるものだが、それができたとしても、人間の掌は鉄のように硬くなるはずがない。そもそもああいうものは実際には実用の時には大きな用途はあまりないし、それだけで人を打つことはできません。よって一般的に語られているような神秘的なものではありません。馬賢達師父はああいう練功法よりも、より強くより速く打つこと、そして招法(実戦技法)を活かすにはどのようにして活かすかを考えて練習する方が大切だと言っていました。実際、武術で戦う間は、人間は絶えず動いているのだから、木のように棒立ちに立っている人は死人以外はまずいませんよね(笑) そういう硬気功ばかりをこだわるのは武術として意味がありません。人間の拳はもともと普通でも硬いもので、顔面や急所を打たれたら相手は痛いはずです。拳は硬いに越したことがありませんが、補助として練習するにはいいとしても、実用にはたいした効果はありません。

瓦を割るぐらいなら毎日硬いものを叩けばよいわけで、これも功夫といわれるものですが、戦闘を伴った練習方法を理解していきながら練習しないと何の意味もありません。

現に八極拳をやる人の中には、例えば長春系をやられている人たちみたいに鉄砂掌をやっていて掌が硬い人がいます。だが、実際、他派の八極拳を長年やりながら鉄砂掌もかなりやられた人たちもウチの門に叩いて、練習されてきていましたが、こういう人たちは体が硬くても、変化が遅く、反応は遅い場合が多く、散手練習の時に、通備だけを3年やっていた人たちに簡単に死角を取られてやられていたでしょう?鉄砂掌で掌を硬くしても、招法を使いこなす練習をしないと、現実ではそういうふうになるものです。馬賢達師父は他流試合の時には、ほとんど一、二発で終わらせたとのこと。門派宣伝を兼ねて、『特殊の力で人を飛ばす』『絶招は無敵だと』と何ら根拠のない摩訶不思議なことを言う他派の武術家もおられますが、我々がやる時はそんなことはありません。私の門下生で散手練習をやっているのを見たら、わかるかと思いますが、簡単明快な突きで、なんの神秘的なこともありえません。槍も拳もそうですが、やはり一つの招法を熟練しながら、使いこなすまで練習をしないといけません。何でも書籍などを見て判断して、根拠のないことを信じては時間の無駄かと思います」と答える。

そして「かつて馬師父の兄上(頴達)が香港へ行った時に、現地の記者が馬師父の兄上が有名な武術家ということで、現地の新聞紙面上で"馬頴達先生神力!気性の激しい馬を引きずり回す・・・”といった記事を書いて紹介したことがあったそうです。それは大げさな表現だとして頴達師伯はその記者に早速取り消すように指示したそうですが・・・。

書籍での中国武術の表現は昔のおとぎ話に出てくるような大げさなものをよく目にします。私が指導している門下生や私のもとへ問い合わせに来る人たちの質問の中からも日本で売られている書籍の中において一部の人間にしか伝えない秘伝だと強調したり、技を神秘的に表現して宣伝文句をしているのが最近でもあると言っています。こういうなのがまだあるのは良くないことです。武術の技は高度な技や中には危険なものもあるので、技によっては進度や生徒の人間性を見てから教えるかどうか決めるのは当然でありますが、どんな秘伝だと言われている技術でも自然に使いこなせるまで練習を繰り返して、実践しないと身についたとはいえません。

中国武術の技は長い歴史の中で先人が効率よく相手を倒せるように完成した技術でもあるのです。今の日本では刃物を平気で振り回すような人間がいる社会へなってきています。それを日本で多くの教室でやっているような套路(型)をただマニュアルどおりに動作の美しさだけを求めて繰り返してやるだけだとか、ただ漠然と站トウ(木+春)だけを何年もずっとやれば身につくことができる、実戦や護身術に役立つなんて、とんでもないこと。何年練習しても役に立ちません!冷静になって考えてみてください。イザとなったらそんな練習をして護身として自分を守ることができますか?そこがいまだに日本では中国武術が武術として理解されていない理由の一つなのです。

私はかつてセミナーなどで他派の道場の指導者と名乗る人たちを指導したことがありましたが、彼らはほとんど知識と理論ばかりでわかっていないような人たちばかりでした。

せめてウチに毎週通っている門下生の人たちには最低限でも護身として役に立つような練習はさせないといけません。」とも言う。

こんな気取らないオープンな姿勢がセミナーでも感じられた。

だが効果的な練習をとるすべを心得たうえで、活用したものでなければ、何も得るものがない、という小林老師の指導理念により、そして今回のセミナーでの指導内容の一部には「まだ日本では公開するのが時期早々だろう」といったものも含まれていたので、槍のセミナーといえども、当会の門下生といえども、本物を追求したい人にしか、この内容を公開したくなかったそうなので、受講者の人数を限定とさせていただきました。

なぜ、その内容をそこまで公開したくなかったといえば、それが「今までの日本での常識から離れた内容も少し含まれていたからだったから」だそうである。だからセミナーといえども今回の受講生の人数を限定としたそうだ。定員いっぱいとなり、一部の人たちには今回の受講をお断りすることもありました。この場にてお詫び申し上げます。

ところが、この講習会に参加された方たちから、「今回指導を受けてよかったです。手にマメができるほど練習を続けています」「すごい迫力でしたね」「武術観が変わりました」

今回のセミナーでも小林老師の指導はまさに革新的な指導方法であった。先述とおりそれは師の長年中国での滞在されながら正統な武術を極めてこられたからこそ、できる芸当なのだと思う。今回セミナーを受けたみなさんはとても貴重な時間に感じたことであろう。

今回、小林老師から指導を受けたことにより、新たに効率的な学習方法もわずかながら理解できたので、以前に他の道場で失敗を重ねてきた人たちの意見も聞きながら、これから武術をはじめたい人に少しでも参考になればと思い、この文を作ってみた。

それにしても小林老師の言われることは、辛らつだ。以前から真面目な方だとは知っていたが、今の中国武術の在り方に疑問を持たれて批判もされておられる。かなり妬みやバッシングがあったのでは?と聞くと。

「ぜんぜん耳に入ってきません。ないのでは?(笑)

逆に『私は、以前、他門派に所属して疑問を持ち続けながら練習をしていましたが、同意見です』『地方で教室を開いて教えたりしていますが、貴方のような人を心待ちしていました。頑張ってください』と言われて励ましてくれた人たちもおられ、いろんな方たちからも推薦の声をいただいています。嫌だと思う人間は嫌だと思わせていればいいのです。そういう人間は口だけで何もできない人間なのだろうから。わざと敵を作るという意味ではないけど、それにより少しでも日本の中国武術界のモチベーションが少しでも上がり、学習で憂鬱になっている人たちにも何か期するものがあればいいと思うぐらいです。微力ながら」と小林老師は言う。

今後のセミナーのことですが、リクエストがあればできる限り要望にこたえようかと思います。セミナー受講を希望される方は、またの機会に是非ご参加ください。

小林正典師範による長兵の基本動作「繞花」による連続動作

槍術と棍術は長い武器なので、長兵に属します。

「繞花」の練習は、棍を連続的に回転するようにおこないます。

小林師範がおこなうと音が鳴りとても迫力があるとの事でした。

皆さんで対劈対扎をおこなう。

こういった相対でおこなう練習は思わず力が入るものです。

今回のセミナーも習ったものを皆さんで原理から研究しあいながら身につけるために実践していけるような配慮がなされていた。

小林老師のセミナーが終わってからのコメントです。

「寒い中、みなさんはよく練習されました。ただ習っても続けて練習をして技術を磨き上げないと何の役には立ちません。武術の技術は簡単なようであっても、実際やってみるとなかなかうまくいかないものです。だから研究し工夫するから本物の技術が身につくのです。最初から高いハードルを飛ぼうというものではなく、一段一段積み重ねていけば、誰でも上達するものです。今まで習ったものをこれからも継続的に練習されることを望みます。」

参加者の感想文

  • 一人で学ぶのではなく、同じ志をもつ仲間たちとともに学ぶことで互いに研鑽し合い高めあうことができるのが、このセミナーの良いところの一つだと思います。

    私は日ごろは小林先生の元で通備武術を習っているものです。槍のセミナーは一昨年も参加させていただきましたが、最初に小林先生が見本として槍を扱うところを見て、改めてその凄さを目の当たりにしました。例えるなら強固なライフルの銃身から螺旋の弾丸がまっすぐ飛び出すような感じで、先生が扱うことで螺旋の力がよく棒の先まで伝わっているのがわかりました。

    武器は手の延長ということで、我々参加者も槍を実際にもって扱ってみると、槍の動きに如実に日々の練習の段階が目に見えるように現れていました。自分自身も肩に力がはいる癖があるので、そうした余計な力が槍にかかることで軌道がぶれるのが、よくわかりました。こうしたところに、日々の練習の大切さを再認識させられました。

    「ラン」「ナー」の動きは、螺旋の力で相手の槍をはじく動きです。先生が行うと、目に見える動きは小さいのに自分のもった槍(白蝋棍)がまるで大きな力ではじきとばされたようになってしまったのが印象的でした。力任せに大きく動かせば良いというものではなく、いかに身体の力を槍に伝えるのが大事なのかを身をもって知ることができました。

    このようなことを学びながらの3時間の練習はあっという間に時間が過ぎてしまった感がありました。

    そして、今回のセミナーでは自分の他にも多勢の参加者がいたのですが、先生の見本だけでなく、ともに練習する同じ参加者の動きを見ることで、それぞれの良いところや悪いところを学ぶことができ、自分の動きを見直す助けになりました。一人で学ぶのではなく、同じ志をもつ仲間たちとともに学ぶことで互いに研鑽し合い高めあうことができるのが、このセミナーの良いところの一つだと思います。

    セミナーが終わり、また日々の練習の生活に戻りますが、その中に今回ともに学んだ仲間とセミナーで習ったことを復習していくことも加えていき、今後も精進に努めたいと思っております。

  • 今まで中国武術のことを排他的で小難しく感じていた私もすぐに続けて習いたいと思うようになりました

    日本の通備武術第一人者、小林正典先生の講習会を受けさせていただきました。とってもためになりました。

    皆さんが既にいろんなコメントを書かれていると思うので、槍の講習会の良さは改めて多く語ることは控えさせていただきますが、小林先生の指導を受けて、身体の動かし方を具体的に説明してくれたり、練習をしているときにちょうどいいタイミングで、「肩の力を抜いて」「わからないところがあるか?」などすごくつぼを押さえてあって、変な表現かもしれませんが、厳しさの中に温かみがあり、今まで他所で学習してきた中国武術の学習との違いが改めて感じました。

    中国の国家体育運動委員会から高段位をもらった非常に格式の高い先生だそうですが、保守的だと言われている中国の伝統武術の指導を受けているのに、気をつけるべきところや間違えやすいところも先生がしっかり指導してくれました。中国武術ってどんなものか習ってみたいけどどこか理屈っぽくて、閉鎖的でイヤだなーと思っている人にもおすすめだと思うし、真面目にやりたい人は超おすすめかと思います。

    今まで多少いろんな武術をかじってきた私からしても中国武術の表現方法は理屈っぽくて回りくどいものが多く、特に偏ったような本の表現オーバーな記事や理論の話はうんざりすることが多いです。特に初めて触れてみる人だと小難しくて途中で投げ出してしまうばかりかと思います。

    実際、以前これらの本を読んで、「この先生はきっとすごいだろうなー」と思って喜び勇んで、本でトップ記事になっていた先生が教えている某団体に習いに行っていた時代には「中国武術を身につけるには中国人のようにならないといけない」云々と、習うために練習しに行っている筈であるのに、説明会みたいな場所で、このような訳のわからない理屈っぽい説明を長々とされたりして、「こんなので戦えることができるの?」とつい口に出そうになったりとか、練習中のときであっても「お前ら勝手に練習してろ」という感じで放っておかれたりして、気分が悪くなった経験がある私です(苦笑)

    しかし、年齢が若い小林先生(失礼)は、他とは違ったアプローチで中国武術の話をなさって、非常に分かりやすい説明と指導方法を用い、今までは中国武術のことを排他的で小難しく感じていた私にもすぐに続けて習いたいと思うようになりました!

    そして、中国武術とはどういう事なのか、よく理解する事ができました。適切な表現かどうかはわかりませんが、先生は風雲児になれるような人です!

  • 実演と伴に丁寧に説明して下さったので、要点や自分の間違いを理解する事ができた。

    私は今回初めて六合大槍セミナーを受講させて頂きました。

    六合大槍を日本で学習出来る貴重なセミナーに参加させて頂き、ありがとうございました。

    今回のセミナーで一番初めに教えて頂いたのが、3種類の基本の構えでした。

    低・中・高とあり、特に高平槍は槍の扱いが難しく、基本である「?」「拿」「扎」を十分に行う事さえ出来ませんでした。

    基本動作を何度か繰り返す内に、穂先が上を向いたり、下を向いたりと定まらない様な事も多々ありました。

    槍を真っ直ぐ突き出すといった単純な動作がこんなにも難しく感じ、基礎の大切さ・自身の練習不足を痛感致しました。

    基本の構え・動作を教えて頂いた後に、実際に対練での相対練習を行いましたが、突いてくる相手の槍を上手く巻き落とす事が出来ませんでした。

    相手の槍を上手く巻き落とす事が出来ない為、教えて頂いた「挑」の動作にも影響が出てしまい、スムーズに動作に移れない・不自然になってしまった事もあり、一つ一つの動作を、正しく身に付けて行かなければならないと改めて感じました。

    今回教えて頂いた六合大槍には通備独特の開合や纏糸の動きが含まれており、見ただけでは分からない様な内容についても、小林先生が実演と伴に丁寧に説明して下さったので、要点や自分の間違いを理解する事が出来ました。

    より一層練習に励み、教えて頂いた内容を正しく・確実に身に付けて行きたいと思います。

    今後も今回の様なセミナーの開講予定があれば、是非参加させて頂きたいと思います。

    お忙しい中、セミナー開講して頂き、ありがとうございました。

  • 槍の練習が八極拳の基本的な発勁や螺旋の動きを習得、強化するのには欠かせないもの、だと言うことを納得しました。

    私は武器を使っての武術等を経験したことが無く、少し不安な気持ちで、セミナーを受けました。

    今回のセミナーの内容は欄、拿、札といった槍の基本動作を中心に行われました。

    六合大槍にしても、しかりですが、中国武術は合理的な動き、しかも通備門では独特の身法があります。

    今回は驚かされました。練習では、いわゆる棍の長さを使って行いましたが、

    通常の槍は長く、先端にも刃が付いていて、長い使用では、腕が疲れ大変だと思っていました。

    しかし、動作の中心をあたりからにして、受ける、突くといった動作を楽にしています。

    八極拳でもそうですが、上半身の力ではなく、腰腹を中心とした体のひねり、螺旋の動きが重視され、先生が、槍の練習が八極拳の基本的な発勁や螺旋の動きを習得、強化するのには欠かせないもの、だと言うことを納得しました。

    セミナーでは他にも長兵の基本功を行いました。今回、私は初めてのセミナーでしたので、ただ、練習についてくので精一杯でしたが、小林先生や先輩方の指導のもとでなんとか、かたちになったかと思います。

    まだ、完璧な基本が身に付いていないので、これからも頑張っていきたいと思います。

  • しっかり練習して少しでも先生に近づきたいと思います。

    ぼくは今回が初めての六合大槍セミナーだったので初めてのことばかりで全てが新鮮でいい勉強になりました。

    その練習内容はというとまず六合大槍の基礎と対練をやり、槍だけでなく棍の基礎でもある繞花を練習しました。繞花は棍を縦に振り回す動作なのですが小林先生の行う繞花はビュンビュンと風を切りすごい迫力でした。

    ぼくもしっかり練習して少しでも先生に近づきたいと思います。

  • 武器と一体化するくらいの気持ちで日々の練習をしていきたいと感じました。

    去年に引き続き、2度目の参加でしたが気持ちを新たにして望みました。

    まずは基本の動作である「?」「拿」「扎」から丁寧に教えていただき、力の流れについても説明を受けました。

    槍などはどうしても「武器なので」というイメージを持ってしまいがちですが、先生は武器も拳の延長であり、八極拳の達人は六合大槍でも達人であったと説明を聞くと、足から身体を経由して手からさらに槍へと力が伝わるのが頭でイメージできるので、そのことを念頭に置きながら練習してみました。

    また「扎」も最初はただ突き出すだけだと思っていたのですが、そうではなくひねりながら捻りを加えることにより力が増幅されるのだということに改めて気づかされました。

    基本の動作は簡単そうに見えても自分で理解して見ていないと見過ごしてしまっている動作もあり、せっかく教えていだだいても効果は半減してしまいます。

    構えているときの棍の位置や「扎」で突き出したときの棍先の高さなども相手のどの部分を突いているのかイメージしながら練習していたのですが、わかりきっていないのでみなさんそれぞれ微妙な高さになっていました。

    それでも先生は一人一人丁寧に高さを修正、指導してくださり嬉しかったです。

    相対練習になるとさらに自分の欠点やうまくできていない部分が見えてきました。

    自分では「?」よりも「拿」のほうが苦手なので相手の棍と接してから螺旋の回転で相手の棍をはじき飛ばすことがなかなかできませんでした。

    「扎」についてもブレて突いていることが多かったので正確に相手を突くことができるよう、武器と一体化するくらいの気持ちで日々の練習をしていきたいと感じました。

    以上。

  • 先生が一人一人をよく見て適切なアドバイスをして下さったので参加して本当に良かったと思います。

    私は通備武術に入門する以前から『武器術』に興味があり、特に『槍』は"武器の中の王”とも呼ばれていて、最もやってみたかったものでした。

    今回セミナー参加の機会に恵まれましたので、ここに感想を寄せたいと思います。

    まず基本の立ち方及び構えから教わりました。

    普段の練習で騎馬立ちと弓歩はやっているので抵抗なく入っていけました。しかし、いざ突くとなると肩が上がってしまうし、身体も不自然に前傾してしまいます…。棍を支える力不足もあると思いますが、真直ぐに突くという事ですらこうも難しいとは思いませんでした。

    次に六合大槍の基本であるラン、ナー、ザですがランは外側に円を描き、ナーは内側で、ザで突くというもので…これがまた難しいです。理解するのに何度も先生の指導を受けました。

    最後に棍(槍)を縦回転でグルグル回す繞花というのを教わりました。

    これはちょっとしたアクションスター気分で楽しかったです。(遊びではないので不謹慎な表現かもしれませんが) 全体を通して、基本練習といった感じでしたが内容は濃かったと思います。先生が一人一人をよく見て適切なアドバイスをして下さったので参加して本当に良かったと思います。

    余談ですが練習終了後に忘年会に参加させていただきました。普段は皆さんと練習でしか顔を合わす事がなかったため、とても良い機会でした。

    これを機に先生及び練習生同士が交流できる場がますます増えると良いですね。

  • 武器は手の延長という意味も分かりました。

    今回、初めてセミナーを受講させて頂き、手首が弱くて槍の重さが負担に感じました。

    まだまだ体が出来てない事が分かりました。あと、槍の先端まで力が伝わるためには、素手の状態でも手先まで力が伝わっていなければならないので、武器は手の延長という言葉の意味も分かりました。今まで武術の動作が出来ているかチェックも出来るので、定期的に練習する時間を増やしたいと思います。ありがとうございました。

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