数多くの他流試合をし、中国全土から勇名を馳せ、多くの武術家から中国の至宝と崇められている“快手馬”こと馬賢達老師。その伝える通備拳(つうびけん)は八極拳、劈掛拳、翻子拳などのこれらの拳法をあわせて一門とし、これらの拳法をさらに発展させたものである。それは、かのモハメド・アリや中国本土の多くの武術家も学びたくとも許されなかった武術である。
この武術の核心となる通備劈掛拳は、かつて神槍・李書文が元来練習していた八極拳だけでは基礎不足ということで、李が学んで大成したものである。李書文に劈掛拳を伝授した黄林彪(おうりんぴょう)から通備劈掛拳の全伝を受け継ぎ、さらに八極拳の2大流派・孟村系と羅タン(田+童)系の長所を融合させて完成させ、東北の地で翻子拳をも身につけた馬鳳図(ばほうと)のご子息であられる馬賢達老師から小林正典師範は正統に真髄を、日本人として初めて受け継いだ。
その中国武術をはじめとする奥義を修得した小林師範は、さらに本場中国、台湾と超一流の武術家たちと深い親交を結び、通備武術だけでなく、丹田呼吸、太極拳、心意拳を初めとする内家拳の発勁方法‥心身ともに高める優れたメソッドだけを中国全土から厳選して集めたのが当会が指導するものなのである。
また、技術は正しい伝承の上に進化しないといけません。何十年も武術の修行をしないと出来ないような技が身体の感覚から入ることで一瞬で出来るようになる事がよくあります。当会の代表師範は当会道場開設時より上記の家伝形式の伝授方法や秘密裏に伝わっていたような内家拳や古武術などを中心に様々な動きや功法をこれまで習ってきた通備武術にプラスするために、学ばせていただきながら練習をしておりました。つまり通備武術とは本来は馬鳳図がいろんな流派を一つに集めてできた拳法なので、開祖の教えを守りながらも、決してそのままコピーではなく、さらに自分たち自身で進化していき発展するのも今の伝人の努めであるからだと思うのです。それにより当会代表自身、馬賢達老師に師事していた頃より突きや蹴りが格段に速く強く重くなり、相手の攻撃に自然に反応している自分がいたりと様々な変化がありました。何より、これらの身体感覚の土台が変化し本来の状態に戻っていくことで免疫力の向上や健康の為にとても良いと実感しております。腰痛やアレルギーの症状が改善したというお話もよくお聞きします。また、思考や習慣などから身体や意識が制約を受けなくなることで知識や情報や経験の及ばない新鮮な領域になってくだされば幸いです。
世の中はグローバル化が進み、様々な考え方が私たちの想像を超えるスピードで世の中に広まっています。その結果として、日本ではまだ一部の誤った情報や技術でさえも正しいものだとまだ勘違いされて、伝わっている現状もあり、当該が指導する武術おいても中にはチンケな技程度や『花拳繍腿』(かけんしゅうたい 見た目ばかり華やかで中身が伴わない武術という意味)で愛好会や、日本では巷で多くみられる自称伝人が倶楽部と名乗ったりして地方で教えていることもあり、こんな現状は正しい情報が伝わらず、非常に残念であり、苦慮しています。
また、当会では蘭州通備嫡伝の郭老師と李書文の子孫の方たちとも深い親交を結んでいるので、希望があれば、蘭州通備嫡伝と李一族のみ伝わってきた神槍の嫡伝のカリキュラムも当会で学習することが可能である。